妖アパ・小説のあらすじ

妖怪アパートの幽雅な日常・小説5巻、運命の出会い、2人の新任教師と転入生

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妖怪アパートの幽雅な日常・小説5巻は、まさに夕士に取って運命の出会いと言えるだろう。
新任教師2人と転入生、どちらもイレギュラーすぎる!という香月氏流の楽しさにあふれている。

夕士の修業用の滝完成!

そもそもアパートの地下に温泉があるということ自体が不思議、いや、妖怪アパートではごく普通のことなのだが、秋音ちゃんがぽろりとぼやいた一言でそうなるとは、大家さんってすごいパワーの持ち主なんだなと思う。

地下温泉の横に轟音をあげて水流がいきおいよく流れおちてくる滝。

いやー・・・万感の景色、そんな温泉入ってみたい。というか、きっと湯あたりするだろう。

そして、それまで修行の段階を一歩あがるごとに、足腰立たない状態いなって、画家の深瀬とかにお姫様だっこされて温泉に入らせてもらっていた夕士も、これで、すぐ横なら這って(?)自分で入れる?

ということで、朝から滝行してから学校へ通う男子高生!

ほんとうに、すごいシチュエーションである!

だが、わくわくどきどきの人生ということだけは、確かだ。羨ましい。

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運命の出会い、新任教師その2

糖尿病で倒れた夕士のクラスの担任の代わりに、簿記とパソコンが専門の千昌直巳(ちあきなおみ)が条東商に配属。なかなかに型破りで、兄貴的な存在な先生だ。

と、同時に、騒ぎを起こして辞めた英語の三浦先生の代わりに、青木春香という、いかにも聖女様といった感じの美人な先生が配属された。

両者は相対する人柄。自分が正しいと信じているラインを一歩も踏み外すことなく、その固定概念で物事を判断して対処する青木と、相手の懐に入って繋がりを大切にする千昌との温度差はものすごいものがある。

だが、聖女様で誰に対しても優しく対処する青木の周囲には、すぐに信者のように慕う女子高生が集まる。おとなしくクラスでも主張できないような感じの女子高生にとっては、まさにマリア様なのだろう。

表面的なアドバイス、しかも自分の固定観念での判断で、夕士を親の無いかわいそうな子と判断し、「不安だろうから、何かあったら何でも行ってきなさいね、相談にのるから」という青木と、身体をべたべた触って身だしなみが乱れてないかを確認して夕士を黙って信用する千昌。

本当に対照的だ。

もちろん、青木のそのお節介は夕士に取っていらぬお世話。反対に猛反発も感じるが、嫌味を言っても糠に釘。青木は自分の固定観念から揺らがない。

そこまで己の軸をしっかり持っている人もいない。その点では、大した御仁だと思う。…その点ではだが。

一方、自分の取った行動には全責任を持って対処する千昌もまた己の軸を持つ男だ。貧血気味で、夕士の霊力(本人はツボマッサージだとごまかした)による治療が今後も必要になるだろう。

ツボマッサージと言われて、はいそうですかと納得する千昌でもないが、そこで追求しないところが夕士を信じているのだろう。それと、自分の感をなのだろうと思う。

はちゃめちゃブラックハーマイオニーな転入生

2学期という年度の中途半端なときに転入してきた1年生。
名を山本小夏という。夕士や夕士のクラスメイトの田代が所属している英会話クラブに入部した。

だが、これがまた良くできた姉へのコンプレックスで、おかしな方向にまがってしまった少女だ。

ともかく、自分の主張しか言わない。自分の持つ知識をひけらかし、同調、いや、賛同、いや、称賛しなければ、怒りがエスカレート、はちゃめちゃな言葉を吐きだすのだ。

一番それが分かるところが英会話クラブでの一件だ。

「稲葉先輩、高校生にもなった男の人が、お母さん手作りのお弁当をみせびらかすなんてことは、もうやめた方がいいですよ?みっともなくて笑っちゃいます」

その言葉を聞いてキレたのは、一緒にいた田代ちゃん。

その田代ちゃんから夕士の両親が死んでいないことを知れば、

「私を騙してたんですね。」

「なによ、両親がいないからって、エラソーに!私よりエライって言いたいの?」

すっかりあきれ果てているところに青木先生が登場。

「ごめんなさい、あなたは悪くないわ。・・・」

と謝り始める。そして理由を聞く事もなく、「みんな仲良くできるわよね?」と。

この件がきっかけで、山本小夏は青木の信者になり、一応、心の落ち着きを取り戻しすのだが、果たして本当に表面的な「良い子、いい子」が、本人の為になるのかどうか。

後日、山本にもきちんと対処できなかったとこぼす夕士だが、この点においては、全てに対処する必要はないでいいのだと思う。

それは夕士の課題ではない・・とか。(苦笑)

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不死の霊薬アムリタ、ソーマ神殿の巫女

2学期と言えば秋、秋といえば仲秋の名月。

ということで、滝音がとどろくアパートの下にある地下洞窟。
本当にアパートの地下なのか、それとも異世界のどこかに繋がっているのかは定かではないが、ともかく、そこでお月見パーティー。

会場は、岩風呂天然温泉で、滝と満月が映える夜空、そして、ススキ野がどこまでも広がっている…とか。すごいスケールだ。

そして、秋音ちゃんがアルバイトしている(霊能者としての修業も兼ねて)月野木病院の患者さんや院長の藤之医師もお月見パーティーに参加。

アパート内からの階段で繋がっているはずのその空間に、なんと患者さんを車に乗せてやってくるという・・・やっぱりいろいろとおかしい、不透明、不可思議なのだが、それもこれも、ぜ~~んぶ妖怪アパートということで対処(笑)

そこで古本屋が持ちこんできた霊薬の鑑定。インドかどこかの奥地のそのまた奥地の老婆から高額な値段で譲り受けたというものだ。

どきどきわくわくする夕士の前で、藤之医師の鑑定が始まった。

それは、金色の魔法円。対象物の持つ歴史が読める術。
光の中に現れる文字の羅列。歴史。

そして、ついに、霊薬が入っているツボは本物(中身も)だと判明!

が・・・・・中は、空っぽ。

「ババアに騙された!」

と悔しがる古本屋をよそに、みんなは大爆笑。

その霊薬の入った…いや、入っていた瓶をさかさまにして、落ちたしずくをみんなでなめてみる。

「寿命・・延びたか?」

「うう~~ん、7ヶ月・・くらい?」

などなど、大爆笑の展開。

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後日、叩けば一滴くらいはまだあるかもしれないと夕士に渡されたその小瓶は、千昌先生の命をたすけることになる。
山本先生の信者である女子高生が、逆恨みで千昌を襲い、怪我を負わしたことが、千昌を危険な状態にしたのだ。(千昌がずっと不調だったことも原因の一つだが)

しかし、古本屋に高い値段でほぼ空っぽのその小瓶を売りつけた老婆が、本物のソーマ神殿の巫女で、800歳くらいだという真実にも全員驚愕。

まったくすごいとしか言いようがない。世の中不思議で埋まっている。単に気付かないだけ…らしい。

霊薬を悪用されぬようにと命を受け、小瓶をもって神殿を落ちて世界を転々としたソーマ神殿の巫女、古本屋が探しに探してようやくたどり着き出会った老婆の長い人生は、どれほどのものだったのだろうか、想像を絶するものなのだろう。

800年……長すぎる。


※画像は、遠い昔ソーマの巫女さんがいた神殿をイメージして配置。

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