「おーーい、花見しようぜーーーー!!満開の桜がすっげぇキレイだぜィ!」
ガラッっとみんなのいる居間の襖をあけると、超スーパーアクティブ画家の深瀬が一升瓶を高くかかげて一吠えた!
「桜って、みんな今眺めてお茶してるところなんだけどさー?」
子供の落書きのような顔の小説家(ニッチで人気)一色さんが、そう言いつつも飲みほした湯の身を、深瀬に差し出す。
つまりは、この湯の身に手にしている酒を注いでちょうだいってところなんだろう。
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まったく、ここ(妖怪アパート)の大人たちは、み~~んなのんべなんだからな。
「ちっげーーーよ!そりゃ庭の桜も見事だが、地下に来てみろよ!温泉横の滝ツボの裏から入った先に、すんげー見事な桜林があんだぜ!」
「桜…林ぃ?」
「一面の菜の花畑の桜バージョンだぜ!今が満開!桜を愛でつつ、桜が舞い散る中で宴会しようぜ!」
「そいつはいいねーーー!」
「大家さんったら、いつのまに、そんなところに道をつなげたの?」
十分宴会ムードに入ってるまり子さんが、そんなイキな大家さんに「プロージット!」と言わんばかりにビールが波打っている大ジョッキを高げた。
「酒だ!花見だ!花見団子だぜ!」
「おそろいかね、諸君!では、皆、そろって地下の桜草原へ出発しようではないか!」
何時のまに来ていたのか、骨董屋さんも乗り気だ。
-くいくい!-
…っと、クリも、もうその気でいやがる。早く行こうとオレの服の裾を引っ張った。
「わん!」
クリにいつもくっついている白犬の「シロ」も、もちろんその気でしっぽを振り切れんばかりに振ってオレを見上げている!
「おっし!しゃーねーな、行くかーー!
るり子さんがきっと美味しい花見弁t脳作ってくれるだろうからな!」
「稲葉、遅い!行動が遅いやつは成功者にはなれんぞ!」
げ・・・長谷、いつのまに来てたんだ?
「クリーー、ママに弁当運び任せて、パパと先に行っていような?」
いつものくずれた笑顔で長谷はひょいとクリを抱き上げると、すでに地下に向かった深瀬さん、一色先生、骨董屋さんのあとを追う…そしてシロも。
だれがママだ、だれが~~!
ママっていうな、ばかやろう!!
と去って行く長谷の背中に罵声を浴びさせてから、それでもオレはるんるん♪気分で厨房へ猛ダッシュ♪
「るり子さ~~~ん!お花見弁当よろしくーーーー!みんなで地下桜林で宴会だってさー!」
さてさて、妖怪アパートの地下温泉横にある滝の裏から入った先の桜林では、どんな楽しい事が待ち受けていることか?
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