SFファンタジーSpaceRogue星々の輝き10・商売人人生スタート!

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天涯孤独、広大な宇宙にひとりぽっちになってしまった弱冠17歳の少女、ニーナ・シャピロ。

漂流していた小型スターシップをなんとか操縦してスターベースに到着。無事スターシップ・パイロットライセンスもゲットし、気前のいいバーの親父の仲介で、人脈も出来、舞台は整った。あとはその名の通り”出航”するだけ!

貿易商人生、船出の前の下準備1、貨物庫の増設

とはいえ、商品のみでなく自分の命も預けるスターシップの防御は万端にしておかなければならない。そして、少ない手持ち資金だが、その中で利益が少しでも多く見込める商品を仕入れなくてはならない。

スターベースに入港と共に、船の保護シールドである”アーマー”の修理は依頼済みで、現在リペア・ポットで彼女の愛船”徐リー・ロジャー号”は、そのアーマーの修復中である。

が、保護シールドだけでは防御は万全ではない。

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ここ、カロノス星系は、帝国軍も駐留し、辺境地ファーアームの中でも治安が良く、海賊もほぼ壊滅状態だと言われており、また帝国と敵対している異種族の攻撃艇、マンチーの攻撃もほぼないとは言われているが、ニーナの母船”プリンセス・ブルー号”が、そのマンチーの集中攻撃で宇宙の藻屑と貸したのは、他ならぬここ、カロノス星系内なのである。

もっとも、星系間を結んでいるワームホール、”マリーゲート”付近ではあったが。

とにかく、再び酔いつぶれた翌朝、ニーナは、『スターシップ設備』の看板のかかった店に入った。

「いらっしゃーい!」
店内のカウンターに主人らしき人が座っている。

「こんにちは。」

「何が欲しいのかね、兵器類、フォースシールド、ECMユニット、特殊設備と、うちでは船に欠かせないものは何でも揃っているよ。永久保証付きで、取り付け費用は、なんとただだよ!!どれにする?」

主人はカウンターの上に設置してあるパネルに商品の一覧表を出した。

「ええっとぉ・・儲けなくちゃいけないから、まず、貨物庫の増設をお願いします。」

武器も防衛力もつけないといけないが、先ず、稼がなくてはと思い、一度に少しでも多く荷物を運べるように貨物庫を注文した。

「へい、毎度ありぃ。お客さんの船のタイプは?」

「サンレーサー・タイプです。」

「じゃ、標準装備で4基ついてんだな。あと4基搭載可能なんだが、どうする?1度に少しでも多く荷物を運べりゃ、儲けも多いってもんだぜ。思い切って4基付けとくかい?」

これは儲けられるとふんだのかと主人は、にこにこ顔である。

「んー・・・そうねえ………」
しばらく考えてから返事をする。

「じゃ、お願いします!」

「ほいきた、がってん承知の助。早速取りかかるとするよ。他には?」

「うーーーーん、いろいろ充実させたいのは山々なんだけど、もう少し儲けたらにするよ。ちょっと手持ちが少なくてね。」

取り付けたい物ばかりだが、先立つものがない。まずは、儲けないことには、どうすることもできないことは確かだった。

「そうかい?ま、それもそうだが、治安が良いとされてるカロノスだって、海賊もマンチーも少ないが、出るときには出るからな、武器に金は惜しんじゃいけないぜ。アーマーだけで奴らから逃れられるとは思いなさんな?」

そう言われて、うっと言葉に詰まるが、ないものはないのである。ない袖は振れない。商売の元金がなかったら、利益も生めない。

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「そうなんだけど…うん、儲けたらここで買うから!」

「そうかい。それじゃ、せいぜい儲けてたくさん買ってくれよ?」

主人は、ニーナから渡されたクレジットカードで代金の支払い手続きを済ませると、カードを彼女に返しながら言った。

「ん、わかってる、親父さん、ありがとう!!儲けて武器やシールド類をしっかり装備するまで、やつらと出くわせないよう、祈っててよ!」

「はははっ!祈っててやるよ。それじゃ貨物庫4基、取りつけておくからまた来てくれ。」

「分かった、頼んだよ」

貿易商人生、船出の前の下準備2、売れ筋の良い商品の仕入れ

スターシップ設備店を後にするとニーナは、前日バーで意気投合した商品の仲買人の店に足を運ぶ。

「こんにちは!」

「おお、待ってたよ、ニーナ!いやー、昨日はいい飲みっぷりだった。」

えへへとニーナ思わず頭をかいて苦笑いする。

「どうだ、二日酔いもさほど酷くなかっただろ?」

「あー・・そういえば、そうだ!あれだけ飲んだのに?一昨日なんて、昨日ほどのまなかったのに、もう頭がガンガンで大変だったんだから!」

パチッとニーナにウィンクすると、仲買人は得意げに言う。

「”酔いどれ仁丹”は、とある星でしか育たない特殊な薬草で作ってあるのさ。結構高価でな、しかもあまり流通してないんだ。」

「そんな高価なものをなんでぼくに?」

「ハハハハハッ!これからうーーんと儲けさせてくれそうな匂いがしたからさ」

「あ、うん!ぼく、ばんばん儲けて、どんどん仕入れるから、良い物回してよね?」

「まかせとけって!それじゃ、商品リストだ。どれとどれにする?おススメはだな……」

パネルに映し出された商品リストにある商品の説明を聞きながら、ニーナは思わずため息が出る。

「これなんか良さそうだけど…最新式テクノロジーグッズって、やっぱりどれも高いんだねー。これで仕入れ値なんだよね?」

「オレは直に買ってきてんだぜ。つまりは、ファーアームじゃ最安値なんだ。他で買ったら儲けも少なくなっちゃうよん?」

「う、うん……、じゃー、思い切って有り金全部使っちゃおうか?」

「おお!太っ腹だな、ニーナ!」

「でも、有り金といっても…あんまりないんだけどね?」

「なんだ、仕入れる金がないのに貨物庫ばっか増設したってか?」

「あ!」

仲介人に突っ込まれて今さらながらに気付くニーナ。

「ははは、じゃ、どうだ?しばらくあの酒場で占いでもしちゃ?」

「占い?」

「ああ、ほら、昨日言ってたじゃないか、宇宙だか星だとかのオラクルカード持ってるとかなんとか?特別なモンだとかなんとかさ?」

「あーーー!あ、うん!そうだね。あ…でも……」

「でも?」

「占ってもらおうっなんて思う人、いるのかなぁ?」

「なーに、みんな結構そういう奴多いぞ?何があるかわからない宇宙を生活の場にしている奴らばかりだ、先が不安なのかもしれんな?」

「そうなんだ……じゃー、少しでも資金になるんならやってみる!」

「おお!やってみろ?やらずに諦めちゃ、芽が出るものも出ないからな?」

「うん!何事もチャレンジだよね!わかった、ぼく、やってみる!店の隅っこの席でも借りて!広いから隅っこくらい借りたっていいよね?」

 

そうして、それから1週間後、8つの貨物庫目一杯商品を乗せたニーナは、ヒアスラ・スターベースを出港、宇宙空間の中を拓殖基地に向かって宇宙の旅を始めた。

……自動航行モードで。

「どうか、何事もなく拓殖基地のエリアスペースに出られますように!」

 

>>>SFファンタジーSpaceRogue星々の輝き11・拓殖基地へにつづく

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