SFスペースファンタジー「星々の輝き」50・マンチー本国に乗り込め!

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無事、秘密結社の首領ビラニーの部屋からマンチークイーンの卵奪回ができたニーナ。
次は、どうやって次代マンチー・クイーンが生まれるこの卵を返すか。
その方法をフリーギルドのガットに相談する。

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SFスペースファンタジー「星々の輝き」50・マンチー本国に乗り込め!

ニーナは、フリー・ギルドのガットを尋ね、卵をどうやってマンチーに返すのか相談していた。

マンチーへ卵を渡す方法は?

「すれ違うマンチー艇に渡すことは不可能だからなぁ・・。
言葉が通じないんだから、話しのつけようがないし・・。
第一、奴らは聞く耳など持ち合わせちゃいねーときてる。」

ガットもその方法を思いつかず、困っていた。

「しかしだな、やはり、直接持っていくしか、ないだろう。」

「でも・・マンチーの領域までは、ずいぶんかかるんでしょう?」

「ああ、18カ月くらい・・な。」

「そんなことしてたら、先にマンチーの大艦隊が攻め込んで来ちゃうよ。」

「ああ、わかってるさ、そんなことは!
・・だが、マリーゲートはないしな。」

しばらく考え込んでいたガットは、突然思い出したように叫んだ。

「ワープだ!そうい えば、誰だったかがワープ装置の研究を進めているとか、聞いたことがある。」

「そうだ!ゼッドのプロスク博士だ!」

ニーナも思い出した。
彼女はその最後の部品を博士に渡したのだ。
おそらくもう完成も間近なはず。

「なんだ、面識あるのか。そいつぁ好都合だぜ。
よし、ニーナ、博士に頼んでみてくれ。
俺たちは、ゼッドに着くまで、あんたの船を守っていこう。
それ以外のことはできねーが、頑張ってくれ!ファーアームの為に!」

「はい!ありがとうございます!助かります!」

ニーナはガットと固く握手をすると、フリーギルドを出港した。

途中、マンチー艇の襲撃はあったものの、海賊船が守ってくれているため、戦闘は彼らに任せ、ひたすらマイコン5へと急いだ。

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ワープドライブ、テスト第一号

「博士!!ワープドライブは?」

ニーナはマイコン5に着くと、息を切らせて博士の研究所に駆け込んだ。

「ああ、ニーナ君か。あとテスト飛行なのだが・・どうしたんだ?」

博士は例のごとく研究室兼工場で機械の中に埋まっていた。

ニーナは手身近にコスの計画や卵のことを博士に話した。

「そいつは大変だ!」
博士は手を休めてしばらく考えていた。

「もはやテストをしている余裕はなさそうだ。
いいかね、君の船を私の ワープ・ドライブの最初のテストケースにしよう!」

「え?最初のテストケース?」

「うむ、のんびりテストをしてからというわけにもいかないだろう。」

「はい。」

「だから、直接マンチー星系に君の船をワープさせる!
それ以外方法はない!」

「は・・はい!」
自信たっぷり。失敗などないと確信を持って断言する博士の勢いに押されてニーナはつい勢いよく返事をしてしまった。

が、考えてみても、もはやそれに賭けてみるしかない。
失敗を恐れたり、躊躇している時間はもはや残されていない。

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マンチー本国へ

ワープドライブをジョリーロジャー号に取り付ける為、時があわただしく過ぎ去っ た。

「よし、いいぞ、ニーナ君。」

全ての用意が整った。博士はコクピットで最後の調整を行う。

「ワープは片道しか使えないことを覚えておきたまえ。
帰りは通常のNスペー スを通って来なくてはならない。」

「はい、博士。」

ニーナは操縦席に座ると、シートベルトを固くしめた。
その横には、リズもシートベルトを締めて座っている。
卵の入ったカプセルも割れないように固定された。

「よし、それではマンチー系の銀河座標を教えてくれ。
ハイパースペース・コンピュータにインプットせにゃならんのでな。」

「はい、銀河座標”GC、3409”です。」

ニーナは、イチキから聞いたマンチー本国のある星系『ジャ・カーン』の座標を博士に教えた。

「よし、これでいい。成功を祈る!」
博士はそう言うと、ニーナと握手し、急いで下船した。

「ググググググググゥゥゥゥゥゥゥ・・・」

エネルギーが空気を引き裂き、船が細かく振動を始めた。

最初は小さく、そして徐々に激しくなり、さらに、激しくなっていった・・。

このままもっと激しさが増したら、ジョリーロジャー号が爆発する?!・・そう思ったとき・・・

一瞬、空間が歪み、光の束が見えた。

そして、船の振動は収まると同時にメインスクリーンは、宇宙空間をとらえていた。

「やった!!成功だ!!」

「やったね、ニーナ!!」

「うん!」

喜んでばかりもいられない。これからが大変なのだ。
何しろマンチー圏内にいるということは、いつ襲撃があっても不思議ではないからだ。
そしてその数は、おそらく、 1隻や2隻ではないだろう。

「ええーと、マンチー星は・・・」

ニーナは、急いでイチキからもらったマップを、TACに読み出し進路をセットした。

(どうか、無事に着きますように。)

-フィーン、フィーン、フィーン!-

あと少しでマンチー星というところだった。警報ブザーが船内に鳴り響いた。

「ええっ、バルチャーが5隻、ワスプが3隻?そ・・そんなぁ・・・。
ここまで1セクター毎にスキャンして、安全第一で進められてきたのに。」

「このセクターだって、ついさっきスキャンした時は、船影なかったんだけど。
やっぱり移動力が半端ないわー。」

いくら戦闘に慣れてきたとは言え、どう考えても突破は不可能だと思えた。

もっともここまで全く遭遇せずに来たことも奇跡的なことだが。

とにかく、なんとかして切り抜けなければ未来はない、とニーナは自分を奮い立たせ、迎撃に入った。

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容赦なく攻撃は続く

「ああ・・もうだめ!!」

いくら頑張っても片づけれる数ではない。
ジョリーロジャー号は次々と故障箇所を増やしていった。

ミサイルは底をつき、ビーム砲も破壊されてしまった。

それに、アーマーはもう100を切っている。
リズも、もうお手上げ状態。

加えて、敵艦はどんどん増えてきている。

「ここまで来たのに!あと少しでマンチー星なのに!
もう!!あんたたちの王女様を乗せてんのよ!分かってんの?」

聞こえるはずのない彼らに、ニーナは叫んでいた。

勿論、彼らの耳に届くはずも無く、彼らが攻撃を中止するはずもなく、アーマー計は、ついに赤く点滅し始めた。

『アーマー残量・・・50』

計器は無慈悲にも絶望的な数値を表示していた。

「何とかしてよぉ、、卵の中の王女様ぁ!!」

お手上げ状態で、ニーナは死を覚悟しつつ叫んでいた。

 

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