SFスペースファンタジー「星々の輝き」36・心強い味方

投稿日:

SFスペースファンタジー、スペースローグ「星々の輝き」INDEXはこちら

謎が解きかけてきた!
デネブ星系に居を構えている公妃に何が何でも会おうと決意して、ポートへ急ぐニーナに声をかけたロボットが一体いた。

スペースローグ・星々の輝き、前の話はこちらから

SFスペースファンタジー「星々の輝き」36・心強い味方

「ニーナさん、ニーナさんではありませんか?」

前から来た、妙な付属品をいっぱい付けたロボットが、ポートに急ぐニーナを呼び止めた。

「そうだけど・・私、急いでるから・・・」

そう言って通り過ぎようとしたニーナの服の端を、そのロボットは、はっし!と掴んだ。

-ビリリッ!-
「ああっ!破れちゃった!」

「す、すみません。」
そのロボットはペコペコ謝る。

「もう!何か用ですか?」
少し強い口調で言うニーナ。

「私の名前は、HAL9Kです。
プリンセス・ロナ号の修理ロボットです。」

ロボットは丁寧にお辞儀をしてから自己紹介をした。

「私のデータパケットには、あなたの記録があります。」

「え?、な、なんの?」

「LUX-23Aをご存じですね。」

「えっ?!お、追っ手?調査員?それとも賞金稼ぎ?」

スポンサーリンク

青くなって焦り始めたニーナにHAL9Kの言った言葉は、彼女が全く予期しなかったことだった。

「LUX-23Aは、私の親友なんです。
あなたが彼を救って下さったそうですね。
ポートに彼から聞いていたあなたの船を見つけて、急いで探しに来たんです。
LUXに代わって私に恩返しをさせて下さい。」

彼は後ろに控えていたロボットをニーナに紹介した。

「これは、最新式の小型モデルロボです。
まだ、本当の初期設定だけですので、性格付けなどは、ご自身でお願い致します。
が、修理ロボとしては、このサイズでは画期的な製品です。」

HAL9Kは、まるで自分が人間のブローカーの様な口の聞き方をしていた。

「修理に必要な計器、道具などは、全て備わっておりますし、また、その知識に関しては、このロボットの右に出るのもがありません。」

HAL9Kは、うほん!と咳払いしてから続けた。

「但し・・・私には負けますがね。」

「ぷっ・・・あはははは!・・・し、失礼。」
ニーナはつい出てしまった笑いを必死に押さえた。

スポンサーリンク

そして、そのロボットを改めて見るニーナ。

(うぷぷp・・・こ、これって・・カラクリ人形か、それとも福助?
・・・でも、かわいい~~!!とてもじゃないけど有能な修理ロボには見えないけど・・)

今少しで吹き出しそうになってしまったのを必死で抑え、ニーナは言う。

「いいんですか、こんな高そうな物・・・じゃない、ロボットを頂いてしまっても?」

「いいもなにも、LUXがあなたにはいくら感謝しても、しつくせないと言っていましたので。
なかなか私たちロボットやアンドロイドに親切にして下さる人間はいませんから、本当にうれしいのです。
これは、ほんの私たちからのお礼です。」

「ど、どうもありがとう!
本当は修理ロボがいると、とても心強いのよ!」

ニーナは、素直に好意を受けることにした。
本当に高性能なのかその外見からでは疑わしかったが、せっかくもらった修理ロボ。
そんな失礼な事は言えない。

そして、何事も外見で判断してはいけないのだ。
それに、どことなく親しみを感じた。その愛嬌のある顔に。

LUXによろしく伝えてね、とHAL9Kに別れを告げ、修理ロボットを連れてポートを後にした。

「ラックスったら、気にしなくてもいいって言ったのに。
でも、チーシャがあたしのことを心配してラックスにお願いしてくれたかもしれないよね。
やぱり持つべきものは友だわ♪助かる~~~♪
ロスに行く用事があったら、お礼しに行かなくっちゃ!
今はちょっとその余裕がないけど。」

引き合わせた日の幸せそうな2人の姿を思い浮かべながら、ニーナは船へと急いだ。

その名は?

「でも、名前がないと不便よね。何にしようかな?」

ジョリーロジャー号のコクピットで、隣のシートに座らせた修理ロボを見ながらニーナは考える。

主人は自分だとすでにプログラムされている。
主人の命令を忠実に守ることも。

「うーーん……こういうのって本当に困るのよねー。でも、ここで時間とっても仕方ないから、ともかくヒアスラを離れて自動航行に入ったら改めて考えよっか。」

今は公妃様に会うことが最優先。
ニーナは今まで短いワームホールで連絡していた2つの星系を通過してたどり着く道でなく、一番長いデネブ星系までの直結のワームホールで行こうと航路をセットした。

「大丈夫!ワームホール内の操作も慣れてきたし、それに修理に立ち寄る日数が惜しいわ」

 

>>>SF・スペースファンタジー・星々の輝き・SpaceRogue-37-につづく

SFスペースファンタジー「星々の輝き」37・逃れられない運命

SFスペースファンタジー、スペースローグ「星々の輝き」INDEXはこちら 謎が解けかかっていた。 デネブ星系に急いだニーナは、スターベースに到着するとすぐに、公妃アベンスターの居住区へ向かった。 スペ ...

続きを見る

-SFファンタジー・星々の輝き

Copyright© SFスペースファンタジー小説の棚 , 2018 AllRights Reserved.