SFスペースファンタジー「星々の輝き」21・迷える牧師

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グリフォン星系にある採掘ステーションは、どこから流れてきたのか分からないような鉱夫が多く、なじめそうもなかったのだが、それでも何度も顔を出しているうちに気さくな友人もできてきた。

中でもオマス牧師は時と場合により頼りになったり、反対に牧師が迷える子羊だったりもして、なかなか退屈しないステーションだとニーナは感じるようになっていた。
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「星々の輝き」21・迷える牧師

グリフォン星系のコンベック・イースト社の採掘ステーションでも、慣れてくるに従って顔見知りも増えてきた。

最初はなかなか馴染めなかった彼女だが、ヒアスラのバーの主人を知っているという坑夫、マシュ-と知り合ってから、少しずつ慣れてきて、荒くれ者に見えた坑夫達も、結構気さくないい人が多いと言うことが分かてきた。

そのマシューと知り合ったのは、ニーナが不潔酒場の片隅で、酔っぱらいの坑夫に絡まれていたときだった。

その絡んできたブルータスという坑夫は、商人にだまされたとかで、同じ、商人だということだけで、関係ないニーナに文句を言ってきたのだ。

どうやら一儲けしようと、商人に採取した鉱石を運んでもらったらしいのだが、それが彼の予期しない低速船で全て被災してしまい、金にならなかったばかりか、その賠償金をも請求されているというのがその理由だ。

怒る気も分からないではなかったニーナだったが、あまりにもくどいので、どうしてその場を離れようかと、困っていたところをマシューが助け船を出してくれたというわけだ。

マシューにはステーション内をいろいろ案内してもらった。

採掘場に降りていく手前の教会には、少し頭がおかしくなっていないかと思われるような牧師さんもいた。

彼は、会う人毎に、「破滅・・・カオス・・・君には見えないかね?」と言っていた。

彼の名は、オマス・タイランと言い、何でも『マリーの知恵』と呼ばれているのだ、と言った。

その瞳は、迷える人々を導こうと熱意に燃えているのだが、どうもその話の内容となると、今一つ、理解できない。

しかも、一旦話し出したらもう止まらない。
彼は延々と『カオスに打ち勝つには』とか、マリーという種族の事、または、その種族が最後には『サイオニクス』をマスターし、思考を使ってバリアを張ることを学び、物資に捕らわれることがなくなり、全てを捨て純粋な魂となるために旅立った、などと話すのである。

そして、決まったように、最後には、『何世紀かかるか分からないが、人間が、物質の殻を脱ぎ捨て、マリーに参加すれば、カオスは我々を解き放ち、破滅から救われるだろう。救済の道はそれしかない!』で、締めくくる。

説法をし始めるとわけの分からない事ばかり話すが、そうでないときには、とても温厚で、両親を亡くしたのがきっかけで、宇宙に出たニーナには、そうした彼に父の面影も感じていた。

そして、彼の話からニーナは1つ発見をした。

それは、真偽のほどは、定かではないが、とにかく、マリー・ゲート、及びワームホールは、どうやらその『誇り高きマリー一族』が造ったものだと考えられた。

「そうよね、名前もマリーゲートって言うし。」

「奴の話など、本気にするんじゃないぜ。」

オマス牧師の話に納得しかけていると、マシューが笑いながら否定した。

 

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